英語にtheの概念があるようにアラビア語にも同じような概念が存在します。
例えば「本」という単語はكتاب(キターブ)と言います。
これを「その本」のように単語を限定するときは、定冠詞であるال(アル)を単語の前におきます。
الكتاب(アル キターブ) 「その本」
一方で定冠詞であるال(アル)がついていない場合が不定ということになります。
ちなみに定冠詞であるال(アル)の「ا(ア)」は文中では発音しないことが多いです。
صباح الخير (サバーフ アルハイル)「おはよう」
上記の場合「サバーフ・ルハイル」のように発音します。
定冠詞がついていなくても、地名や人名などの固有名詞は全て限定の扱いをします。
地名などは定冠詞の「アル」がつくものもつかないものもありますが全て限定扱いです。
アルがつく地名かどうかは一つずつ覚えていくほかありません。
日本 اليابان
ヨルダン الاردن
スーダン السودان
シリア سوريا
エジプト مصر
定冠詞であるال(アル)は後に続く文字によってل(ラーム)を発音するかどうかが分かれます。
どちらの読み方をするかで文字は月文字と太陽文字というグループに分かれます。
まずはじめに以下の14文字を「月文字」と呼びます。
定冠詞の後ろにこれらの文字が続いたらل(ラーム)を発音します。
أ ب ج ح خ ع غ ف ق ك م ه و ي
月 アルカマル القمر
反対に以下の14文字を「太陽文字」と呼びます。
定冠詞の後ろにこれらの文字が続いたらل(ラーム)を発音せず、その文字をシャッダ(日本語で言う所の小さな「つ」)にして発音します。
ت ث د ذ ر ز س ش ص ض ط ظ ل ن
太陽 アッシャムス الشمس
各文字の読み方に関しては別記事をご参照ください。
それぞれどの文字が太陽文字で月文字かということは無理に覚えず単語を覚える際に発音に気を使って覚えていけば自然に覚えられると思います。
地名などは定冠詞とセットで覚えると思いますのでその時に正しい発音で覚えていきましょう。